スープストックトーキョーのスープは

スープストックトーキョーのスープは、「世の中の体温を上げる」という。創業者遠山氏から同社取締役社長・松尾氏へ継承された「作品となるビジネス」は、スープという名の思いとなり、手に取る人々のドラマを生み出している。

■ビジネスはアート・こだわりのスープは作品

http://www.karadakara.com/note/some/record/day/20170916_pgd7.html
http://faoewurofawe.on.omisenomikata.jp/diary/1712880

スープストックトーキョーは、「食べるスープ」をコンセプトとした新しいジャンルのファストフード店だ。

関東を中心に全国で60店舗以上を展開、働く女性をはじめとした様々な年齢層の女性から、高い支持を得ている。

同店の創業は1999年。創業時は三菱商事社内ベンチャー企業「株式会社スマイルズ」の事業のひとつであった。創業者は三菱商事の商社マンであった遠山正道氏だ。遠山氏は、アーティストの顔も持ち、常に「作品となるビジネス」を求めていたという。

そんな遠山氏の脳裏に浮かんだ「女性がひとりでスープを食べてほっとしているシーン」を形にしたビジネスが、「スープストックトーキョー」だ。創業時に行ったプレゼン「1998年、スープのある1日」は、現在も変わらず誰かのストーリーを生み出している。こだわりのスープは、季節の野菜と厳選した素材、自然の調味料、さらに心と手間がたっぷりとかけられ、まるでアート作品のようだ。

「商品はもちろん、店のデザインやお客様への言動にも、すべてに自分の名前をつけられるものを作ろう。それが、スープストックトーキョーが考える作品性です」と語るのは、現在の取締役社長・松尾真継氏だ。同氏は中途採用で入社して以来、遠山氏の右腕としてスープストックトーキョーの発展に貢献してきた人物である。

http://faoewurofawe.on.omisenomikata.jp/diary/1712876
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同氏がスープストックトーキョーと出会ったのは、立ち上げに参加していた新規事業の撤退が決まり、落ち込んでいた時だった。

「そんな時ここが見えて、入ってみたんです。スープを食べたらものすごく美味しくて。これだけ美味しいのにファストフードで提供できている、とてつもない可能性がある事業だと思いました」。そのまま同社に飛び込み、当時社長だった遠山氏の面接を取り付けた。「すごく良いブランドなので自分が育てていきたいって、偉そうに言いました」と同氏は笑って振り返る。

入社後、統括責任者を経て2008年副社長就任。2016年の分社と同時に、株式会社スープストックトーキョー取締役社長に就任した。